外出自粛と春の天気で、幼稚園年長の三女は毎日暇で暇でたまらずストレスがたまっていて、ギャーギャー騒がしいです。そんな三女の暴れん坊ぶりに嫌気がさした長女と次女は、「クエスト」と称して、三女が少しでも楽しく家で過ごせるように工夫をしました。
何でも「クエスト」に
クエストというのは、ゲームでは一般的に使われている言葉で、ゲームをクリアするための条件や課題です。本来は探索とか冒険という意味のようです。
さて、長女と次女が三女に対して出しているクエストとは一体どんなものなのか!、といってもそれほど特別ではありません。例えば「ごはんを食べる」とか「歯を磨く」「夜寝る」など生活の中で日常的に行われることを、クエストにしているだけです。ただし、単に「ごはんを食べる」ではなく、「ごはんを~時~分までに全部食べる、~分以内に食べる」などと具体的に指示しています。具体的にすることで、指示する側にとって都合のよい結果を出すように仕向けているわけですが、指示される側も具体的な方がわかりやすく、頑張りがいがあるようです。
キャラクターシート
三女は、キャラクターをもらっています。
キャラクターシートと呼ばれる紙に、キャラクターの名前や、姿かたち、体力、持ち物、お金などを記入し、必要に応じて書き直しながら、クエスト攻略に挑んでいます。
三女はひらがなやカタカナ、簡単な計算以外の書き直しがほぼできないので、長女や次女、さらに私が書き直しています。…かなり面倒くさいです、機嫌悪くギャーギャー騒がれるよりはマシですが。
クエストクリアで褒美
クエストをクリアすると、ご褒美がもらえます。
ご褒美は、仮想通貨「マーマ」だそうです。
「マーマ」は、三女のために長女と次女が考え出した仮想通貨単位です。現在、看護師である妻が新型コロナの影響で別居状態になっており、ネット電話でしか会えません。長女と次女は「ママに会えなくて寂しい三女のなぐさめに少しでもなれば…」という優しい思いを込めて、テキトーに名付けたそうです。
ママっ子な三女にはかなり効果的らしく、次々とクエストをこなしては、せっせと「マーマ」を貯めているようです。
お金を貯めてアイテムゲット!
さらに「マーマ」を貯めるといろいろな「アイテム」が買えるシステムです。
「アイテム」と言っても、もちろんやはり仮想の「アイテム」です。ホワイトボードがほぼ毎日書き換えられていて、さまざまな商品や権利とマーマが交換されています。
クエストに挑戦すると、成功失敗にかかわらず体力を消費するので、体力回復のための食事や回復アイテムに始まり、キャラクターを着飾る衣服や装飾品、髪型、さらにペットや畑、畑に植える作物の苗や種などがアイテムとして販売されています。最近は私も「お菓子屋さん」や「映画館」「ゲームショップ」を開き、実際のおやつやテレビを観る権利などを「マーマ」で買わせる(かなり高額)というあくどい商売を始めました。
楽しく毎日を過ごす!
家に閉じこもった生活を家族そろって続けなければいけない状況は大変ですよね。
ストレスはたまるのに、外出して発散することもできないです。子どもは暴れたくなるし、大人は怒鳴り散らしてしまいます。かなり不健康ですよね。ついつい「~するな!」とか「~しなさい!」と子どもに言ってしまいがちになりますが、こんな状況をできるだけ回避したいときに「ゲーム感覚」を取り入れるのは効果的だと思います。
実際、三女も「~しろ!」ではなく「~したら○○マーマ獲得だよ!」のときの方が言うことを聞くというか、目を輝かせてヘェヘェ舌を出しながら「じゃあ、やるっ!」と楽しんでいて、チョロいです。言うことさえ聞いてくれれば面倒を見る側も文句はないわけで、みんな快適。
まったく効果がないときも多々ありますが、我が家はこんな感じで毎日を乗り切っています。子どもが全く言うことを聞かないから捨ててしまいたい!と考えた自分に危険を感じたときはクエストを試してみてはいかがでしょうか。結構楽しめますよ。