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危機管理~子どもが熱出して思い出した社会で活躍し輝くよりも大切なこと

三女が風邪で寝込んでいます。家事ははかどるけど、家の中には機械音と雨風だけが響き寂しいです。こんなときだからこそ思い出した人生において大切なこと、危機管理について、今までとこれからの生活への思いにのせてつづります。

普段は軽視されている危機管理が主夫になった理由

一般的に見て、主夫は社会のゴミです。

ほんといらない存在。

これは事実です。主夫である私が日頃からそう思っているので間違いありません。別に一日中家にいる必要なんてないし、少しでも働いて稼げヨって話です。それも五体満足な成人男性がですよ。通常ならフルタイムで働いていて当然でしょ。

が、私はあえて主夫という立場を選び現在に至ります。もちろんそれだけの能力しか持ち合わせていなかったという理由もありますが、おそらく一番大きな理由は危機管理です。家庭生活上の危機管理担当者は妻より私の方が適任だったというのが最大理由でした。私がフルタイムで働くと危機管理が不可能だったのです。

「子どもが熱を出したときあなたはどうしますか?」

パートでもフルタイムでも構わないんですけど、結婚や出産を機に退職せざるを得なかった女性が再就職を希望したときに一番問題となるのが子どもをどうやって育てていくかですよね。

就職希望先では「子どもはどうするの?保育園決まってから来てね」と言われ、保育園では「就職先決まってからじゃないと入れない」と言われる。たとえ保育園に入れたとしても「子どもが病気になったらどうするの?」と必ず聞かれ、今後の活躍をお祈りされる。昔からよくある笑い話で最近では国が死ななければいけなくなりましたよね。

でも、冗談じゃなく子どもをどうにかしないとダメなんですよ。小学校高学年位っていうならともかく(いや社会情勢によってはそれもダメになることだってあるかもしれませんけど)たとえば熱出した2歳児を一人ぼっち、家で寝かせておくわけにはいかないです。

普段の主夫がどんだけ不真面目でなんにもやっていないように見えても、晩ご飯のおかずが昨日の残り物の活用でも、チーズやアイスやチョコの食べ過ぎで太ってもそんなことは大したことじゃないんです。いや大問題なんですけど、それよりも子どもに何かあったときに「ただ家にいて子どもの様子を見ているだけ」であってもそれができるのかできないのかということに比べたら、屁でもおならでもないんです。屁とおならじゃ確認するまでもなく一緒ですけどね。

普段がどんだけでも万が一のときに対処できるかできないか、がとっても大切です。「危機管理」の一言に集約されると思います。これができない人は大人社会でも役立たずです。だから「子どもは?」って聞かれるんですよね。

まあ、ただ残念なことに危機管理を考慮して最大限対処すると輝けない人続出な社会なんですけどね、あは。

妻は看護師で収入は私よりも数倍もらっていましたが、夜勤があるので育児で支障が出ます。もしもがあった場合どう考えても立ち行かなくなることが目に見えている、つまり危機管理体制に不備があるにも関わらず、そこに目をつぶることは私にはできませんでした。

家事育児では輝けない、でも必要という意識の中で

学校で勉強して、社会に出て働いて輝くというレールが推奨されているのは、おそらく間違いない事実です。家庭教育でも学校教育でもそれが正解で勝ちであり、そこから外れたらダメなんです。学歴社会の中ではいくら育児について学んだところで、そっちの道はハズレでしかありません。少なくとも私はそういう感覚を持ち続けるような教育を受けてきました。どう考えたって社会の中で家事や育児は余計なことでしかない、という意識が社会全体に行き渡っているし、基本なんだと思っています。

でも、必要なことですよね、家事も育児も。それは社会人としてというよりもヒトとして。いつかは必ずやらなければいけなかったり関わらなければいけなかったりします。たとえ社会的に見て不経済活動であっても誰かが負わなければ生きてゆけません。

もちろんやり方も関わり方も人それぞれです。自分では一切せずに他人にさせる、というのでも間違いではありませんし。ただし他人にさせるだけの能力が必要になりますが。

今も昔もおそらくこれからも男性に求められているのは家事育児を他人にさせる能力、端的に言えば外で働いてお金を稼ぐ能力です。国が推奨する輝く行為もこれでしょう。お金を稼げば税金増えますからね。私が結婚したときにはこの能力が妻よりも劣っていました。はっきり言って結婚後の生活を支えるだけの収入はありませんでした。普通教育を受けてきた私は当然結婚なんてできないと考えていましたが、結婚か別れるかというところまで来ていたときに別れるという選択もできなかったので、それならば私が家事育児を引き受ける側に立つしかないだろうという結論に至ったため、主夫になりました。

最初、妻は私が働くことを前提に結婚について考えていましたが、私はどう考えてもそれは無理だと主張し続けていました。おそらく妻の考えは多数派であり間違っていません。でもそこには「危機管理」の意識が抜け落ちているんですよ。家事育児なんてほんと暇なことが多いから、その暇なときをねらっていくらでも輝けるじゃんって思いがちですけど、本当はそうじゃないんです。事故や災害、事件なんかはいつどこでどんなことが起こるかわかりませんよね。できるだけ起こらないように対処するのはもちろん、起こってしまった後にどう対処するのかも重要です。それが危機管理です。「想定したことは必ず起きる、想定しないことも起きる。万全の対策などあり得ない。だからこそリスクに対する日頃の心構えが必要」とリスクマネジメントと呼ばれる危機管理、対策でもさかんに叫ばれていますよね。それが家庭では風邪をひくとかちょっとしたことという違いはありますけど。たとえ寝ているだけの子どもの様子を見ているだけの結果に終わったとしても、それが最善であるならばそうしなければいけないわけです。普段の生活をいくら規則正しくしても風邪ひくときはひきますから。風邪ひいた子どもには誰かがついていてあげなきゃダメなんです。生命に関わりますから。

しかし風邪ひいたときでも見てもらえるような、それこそ看護師常駐の老人介護施設みたいな保育環境を実現する法整備したらよいのではとか、ビジネスチャンスとか言ってる暇はないんです。これからこうなればよいのにナじゃ話にならないですよ。すでに昔から問題になり続けているのにいまだに解決できていない問題です。だから金銭的にも法的にも社会サービス情勢的にも現実的選択として主婦とか主夫は、やっぱりまだ必要なんですよね、たとえ学歴社会や利益追求社会のレールから外れていようと輝けなかろうと。結婚したらとか子どもが生まれたら役所に書類を提出する必要はありますけど、特別な免許がなくても家事全般から始まり、さらには保育ができたり看護や介護までができる立場は今のところ主婦、主夫しかないです。たいてい「妻の責任、妻として当然」みたいに言われてますけど、考えてみるとものすごく大変なことをやってます。今あるサービス業と比べてみればわかります。とんでもなく多岐にわたることを少人数のために手厚く行ってることに気づくと思います。それだけのことを引き受けた上でさらに危機管理までするなんて私は片手間でできません。もちろん仕事として行うなら手抜きはできませんから、ぐーたら主婦、主夫生活と完全に同じとは言えないんですけどね。

でもやっぱり輝けないんで三女が産まれたときは「これで私の人生も終わったな」とも思いましたし、これからも挫折感を引きずりながら生きていくことは間違いないです。間違いないんですけど、子どもが熱を出すというイベントのおかげで、なぜ今の立場にいるのか、それは輝くことよりも大切な危機管理のためだということを思い出したので、今までよりはちょっと納得して生活できるかなぁと思いました。

作成者: 真田夕起

koyukaisa.work」管理者の真田夕起(サナダ ユウキ)です。

北海道札幌市白石区に住む専業主夫として、妻(看護師)と3人の娘(大学2年生、専門学校1年生、小学4年生)と一緒に暮らしています。家事や育児、教育、遊び、創作について、男目線からのユニークな視点で発信しています。

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趣味:
・かたづけ
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アレルギー:
ほぼ一年中、花粉や埃、ダニ、猫などに悩まされています。特に春が辛く、果物(特にりんご、桃、さくらんぼ)や豆乳にも反応します。抗ヒスタミン薬と解熱・鎮痛薬が手放せません。新型コロナウイルスによるマスク生活が意外にもアレルギー対策に効果的で、今では外出時にマスクが欠かせません。

その他:
・牛乳が大好きですが、温めないと消化が難しいです。
・幼少期は運動が好きでしたが、最近は運動不足で体を痛めることが増えました。ぎっくり腰をきっかけに、腹筋を意識するようになりましたが、さらに腰痛対策としてEMS、ウォーキング、ストレッチを取り入れています。
・基本的にインドア派ですが、ガーデニングや外でのバーベキューが好きです。折り紙、ブロック、プラモデルも楽しんでいます。

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