賃貸住宅に住んでいます。部屋が狭いので広げたいんですが、リフォームするわけにもいかず、かと言って引っ越すお金もないので困っています。見た目に広そうに見えるごまかしの方法ではなく、物理的に広げたいのですが、リフォームしないでなんとか狭い部屋を広げる技や方法はありませんか?
発想の転換で、まだまだ部屋は広げられますっ!
わかります。賃貸住宅はくそ狭いですよね!
不動産屋はせまい部屋を早々と引っ越してもらい仲介手数料をふんだくろうともくろんでいるんだろうか?と疑いたくなるくらいです。とにかく狭い部屋をごまかすために部屋を広く見せるコツや技、インテリアテクニックでは、たしかに何の解決にもなっていません。
物理的に広げたい。これは無理なことでしょうか?
いいえ!狭いことは事実ですが、まだまだ工夫の余地は残っていますよ。部屋を物理的に広げることはできないというのは、単なる思い込みです。もっと柔軟に、遊び心を持って部屋づくりをすれば、部屋を物理的に広げることは可能です。
狭い!を活かす部屋づくりがカギ
まず、部屋は狭いんです。もう、開き直っちゃいましょう。
部屋は狭い、けれど、あなたの城です。何をやっても文句を言う人はいません。さすがにリフォームしちゃうとか、釘やらネジやら打ち込みまくると、引き払うときに大変なことになりますが、せっかく自分の城を持っているのですから、楽しみましょう。
さて、狭いところで楽しむ→遊ぶ、で思い出すのが「秘密基地ごっこ」や「段ボールおうちごっこ」などです。もちろん子どもではないのでいつまでも「ごっこ遊び」をするわけにもいきません。そうではなく、本気の「大人秘密基地」づくりをしましょうという提案です。狭い部屋は秘密基地づくりに最適なんです。
「隠れ家」と言っても良いでしょう!
「お前やばくね?よくこんなくそ狭いところに住んでられるな!」と言われるよりも「お前やばくね?めちゃめちゃカッコいい隠れ家持ってるな!」と言われるほうが良いに決まってますよね。
秘密基地ならこんな工夫もありだよねとか、隠れ家ならこんな仕掛けがありそうだという発想が狭々生活を豊かにしてくれます。
物を減らす
物を減らすのなんて、とっくのとうにやっているよ、という声が聞こえてきますね。
しかし、徹底的にやっていますか?要らないものは、まあ当然捨てていることでしょう。問題は要るものを、どうやって減らすかです。部屋の中の物が減るということは、その分だけ部屋が広くなっているという事実を意識することが大事です。
例えば電子レンジです。電子レンジとオーブン、あるいはトースターが別々になっていませんか?別々になっているなら2倍の空間を使っています。一台にまとめれば50パーセントの減量ですよ。電子レンジ一台分の物理的空間を増やしているんです。ジューサーとフードプロセッサー、ミキサーなど、これまた別々に所持しているなら、1つにまとめるべきです。極端な話ガスレンジがあって、IH炊飯ジャーで予約機能を使っていないなら、ご飯はガスレンジを使って鍋で炊いたって良いんですよ。
次は、食器。いろいろな形の食器使ってませんか?統一しちゃいましょう。今までいろいろな形や大きさでわざわざ使い分けていた100均の安っぽい食器をやめて、使い勝手の良いシンプルで上品な食器一つで代用すれば物は減るし、生活を素敵に楽しんでいる人になれるじゃないですか!もちろん電子レンジ対応の物を選んでください。食器棚を小さく抑えると、それだけ部屋が広く使えます。
大スプーン、小スプーン、大フォーク、小フォーク、大ナイフがあれば、たいてい間に合います。家族のお箸や茶碗、お椀なども統一しましょう。形を統一すると重ねられるので、その分食器棚の中を有効に活用することができます。さらに配膳の際にそれぞれの食器や箸がどれか確認する手間が省けるので時短にもつながります。
飽きの来ないシンプルな白い食器がおすすめですが、味気なさすぎるというなら高級食器で統一して日常使いすれば良いんです。日常使いも、もてなし用も兼用にすることが大事です。コップやマグ、湯呑みも含めて、すべて統一してしまうことが重要です。
料理用のボウルは耐熱ガラスボウルが一番使い勝手が良いです。電子レンジでも使えるし、酢を使った料理にもオーケー。大、中が1つずつあれば、たいてい間に合いますが家庭によっては2つずつあっても良いでしょう。ざるは大きいのが1~2あればたいてい間に合います。どうせ使えば洗う手間は同じなので、大きいのやら中くらいのやら小さいのやらとそろえるのは、空間の無駄です。
狭い部屋なのに、ダイニングや居間に調理用の道具や食器がはみ出していませんか?はみ出していると、家事動線も悪くなります。厳選に厳選を重ねて、少しでもキッチン内にすべておさめる工夫をしましょう。
冷蔵庫はあえて大き目のものをおすすめします。乾物や長期保存可能食品でも、開封後は冷蔵庫保存が意外と多いものです。それならば、いっそのこと冷蔵不可以外の食品はすべて冷蔵庫に入れてしまうくらいにしてしまうのです。たとえば基本調味料。たいして使わない調味料まで、ずらずらと台所に並べていませんか?冷蔵庫から取り出すようにしましょう。冷蔵庫に余裕があるなら、米びつを廃止して冷蔵庫で保存します。
それから、食卓塩や食卓しょう油は廃止してください。小さくても物は物です。しかも塩分取りすぎの原因。料理の際は使いやすくても、普段の食事で使いにくい大きさにすれば、面倒だから使わないという心理が働いて塩分控えめ生活を送ることができます。しかも調味料入れや料理用ボトルから使うようにすれば、入れ物がへることにつながるのでそれだけ部屋が広く使えます。
計量スプーンは調味料入れに。大さじ一杯は小さじ三杯分で作れますから、大さじスプーンは要りません。
ゴミ箱はできるだけ一か所に集中させましょう。あちこちにあった方が便利ですが、案外場所を取るものです。どうしても、ゴミ箱が欲しいなら、チラシで簡易的な使い捨てゴミ箱を作ると良いです。置き場所を常に必要としないし、使った後はそのまま捨てられます。
徹底的に電子化する!
秘密基地は最先端技術で支えられているイメージですよね。
現在の最先端はやはり電子化です。古い言葉ならIT化です。電子化できるものは、徹底的に電子化してしまいましょう。現物をデータに圧縮することで、かなり物を減らすことができます。
本、CD、ビデオ、写真。印刷物はとにかくスキャンへ。他人が作った著作物という情報を売っている状態で残すことに何の意味があるんですか。数年に一度しか開かない本、聴かないCDに埋もれて狭い狭いと言うのは愚の骨頂です。写真アルバムなんか所詮生きている本人にはかなわない存在です。記憶や思い出だって生きていればこそです。それにデータにしておけば災害時でも残る可能性、持ち出せる可能性が高いです。そんなに写真が見たいなら普段から目の付く場所へきれいに飾って楽しんでください。
子どもの作品もスキャン。立体物は写真で。そのまま残しておいても、たいして見もしないで押し入れに眠った状態ですよ。そんな保管方法じゃ、結局くさってカビだらけ。きれいなうちに、子どもの満面の笑顔とともにデジタル化しちゃいましょう。すぐに捨てなくても良いんです。最新の作品を最高の状態で飾っておきましょう。古くなったら入れ替えです。
電子書籍で買える本は電子書籍で買うようにして、少しでも自分で電子化する手間を省くようにしましょう。電子化すると小さく持ち運べるようにもなります。聴かなかった音楽はシャッフル機能で新たな発見が。開かなかった写真アルバムや思い出はデスクトップの壁紙として、毎日楽しめます。
電子化を徹底的にするので、ツールとなるパソコンや閲覧環境を整えることは、とっても重要です。安いパソコンじゃ処理能力も低くて、電子化するときに遅いです。音楽プレーヤーや電子書籍リーダー、それからタブレットなどもケチらないで揃えましょう。使いづらくなったら意味がないですからね。
辞書は電子辞書が圧倒的に使いやすいです。圧倒的なコンテンツ数を誇っている上位機種にして、徹底的に辞書を集約させましょう。国語辞典だけなどの方が単純で使いやすいと思いがちですが、例えば漢字は国語辞典と漢字字典で調べますよね。使いたい辞書が入っていないと、その分は本を用意しないといけなくなるので、逆に不便になることもあります。
大きな本は小さいパソコンの画面じゃ迫力がないというなら、パソコンに大型テレビやプロジェクターをつないじゃいます。パソコンモニターは常にプロジェクター、テレビも常にプロジェクターというのももちろんアリです。兼用すれば物が減り、部屋を物理的に広げられます。
データのバックアップはとても大事です。クラウドサービスを使えば、より確実に保管できるし、ハードディスク分の空間をほかのことに利用できます。
それでも紙は無くなりません。便利で使いやすいし、まだ紙の方が有利な点もたくさんありますよね。そういう時は迷わず紙を使います。その代り、紙じゃなくてもよくなった時点で即破棄するか、電子化です。
服を減らす!
服はとことん着まわせるようにすべきです。
普段外に着ていく服とお出かけ用に着ていく服が違うなら、普段外用は廃止してお出かけ用を着用しちゃえば良いんです。勝負下着と普段使いの下着で使い分けているなら、常に勝負下着で!
日常的に良い物を使うようにすれば、タンスの肥やしも減ります。「高い服だから、普段使いにはもったいない」じゃないんです。高い服でも着ないほうがもったいないんです。例え、たためば5ミリ程度の厚さしかなかったとしても、その分物理的空間を占有していることには違いがありません。中途半端なドレスと奮発して買ったドレスがあるなら、中途半端なドレスはもうやめにしちゃいましょう。
貴金属類も、良いものだけを残す!使い勝手の良い真珠のネックレスは、安物なんて要りません。
たいしてスポーツもしないのにスポーツ用ジャージがあるなら、部屋着と兼用にしちゃってください。お気に入りのTシャツとどうでもいいTシャツがあるなら、常にお気に入りのTシャツを着てください。
洗濯しますよね。洗濯の間隔プラス2日分以上の下着、靴下などは不要です。
洗濯機は乾燥機能付きのものを選びましょう。風乾燥機能じゃ乾ききらないので意味がないです。ヒーター乾燥に適さない衣類もあるので、完全にはなくなりませんが、日常的な洗濯物干しを確実に減らすことができます。梅雨の時期、雪の時期、普段の雨、ほこり…部屋干しにする機会は多いです。部屋に洗濯物を干していると、その分部屋が狭くなります。その洗濯物がないだけで、どれだけ使えるスペースが広くなることか!賃貸に付いている中途半端な浴室乾燥機能なんて使い物になりません。時間はかかるし、第一お風呂に入れないじゃないですか。
生活空間を上へ
健康体で肥満でないならロフトベッドをぜひ活用しましょう。
寝る空間はとても場所をとりますが、上へ移動させることで床が広がります。そのままの空間では歩いたり、静止できなった場所に、生活空間ができるわけですから、これは部屋を物理的に広げることを意味しています。
単に背の高い収納棚を置くだけだと、高い部分は取り出しにくいのですが、ロフトだと取れますね。スペースがあるならロフトをベッドとしてだけでなく、その他の生活空間用途として活用することも考えられます。できるだけ丈夫なものを選ぶと用途が広がりますよ。冬はコタツ派というなら、ロフトの上にコタツ空間を作ればバッチリです。
ロフトはまさに秘密基地っぽいアイテムです。
棚は可動式!
棚は部屋の上から下まで徹底活用できる物を選ぶのは、当たり前です。また引っ越すかもしれないからと言って、その部屋に合っていない棚や家具をそのまま使い続けていませんか?
部屋がせまいと感じるのは、実は、見た目に狭く見えるからではありません。
いくら広く見える工夫なんかしたって、使い勝手が悪ければ、狭いと感じるんです。床から天井まで棚があるような部屋であっても、その部屋の用途にあった物が使いやすさや安全性に配慮した位置に整然とあれば、狭いとは感じません。トイレやクソ狭いネットカフェでもくつろげますよね?コタツにこもったままで必要なものがすべて届く位置にあれば快適と感じるのはなぜですか?物をごちゃごちゃと置いてせまぜましくしろとは言いませんが、くつろぎの空間、楽しい空間、心地よい空間は、単に広いだけ、広く見えるだけでは作れません。使い勝手、機能性の良い部屋作りを意識したほうが、部屋を「心から」広いと感じることができます。
もちろんこれまでの工夫によって、物が減っているので、それほど全面を棚にする必要もなくなってきているとは思いますが、物を置く場所は結局どこかに必要です。特に家具や棚に、こだわりがないなら、メタルラックがおすすめです。メタルラックは棚の位置を自在に変更できますし、部品を買い足すことでカスタマイズが可能です。メタルが嫌なら木でも良いですがサイズ変更可能なものを選びましょう。それから、押し入れやクローゼットには、ぴったり収まる収納ケースを利用すべきです。文房具類やどうしても電子化できない重要書類を入れておくのには積み重ね可能なプラスチック製の引き出しがメタルラックにも収められて便利です。
台所下には伸縮可能な棚が使えます。
カスタマイズや調整可能な棚や引き出しを利用したり、賃貸住宅の規格に合わせたケースを使うことで、引っ越し先でも使える可能性が高くなります。積み重ね可能なケース類は数にも配慮しましょう。例えば12個揃えておけば、2×6、3×4の積み重ねが可能になるので、部屋に合わせた並べ替えがしやすいし、高さをそろえることができます。
遊び道具も厳選する
子どもがいると、どうしてもおもちゃ類が多くなってしまいますよね。しかし、無いと困ってしまうので、ここもやはり厳選を!
たとえば、ボードゲーム。テレビゲーム漬けにさせないためにも、家族だんらんのためにも必要です。が、あれやこれやと買い増さないで、それ一個買えばいろいろなゲームができる物がおすすめです。作りはちゃちですが、しょせん子どものおもちゃだし、重要なのは楽しく遊べること。いくら良いもの、たとえば高い将棋台と将棋セットを買っても、置き場所に困った挙句使わなかったら、それこそ宝の持ち腐れで、将棋台が泣きますよ。
カードゲームなら、トランプカードがおすすめです。中途半端にコレクションカードに足を突っ込むと、ろくな目に会いません。トランプカードほど、いろいろなゲームができる物はないです。
とにかく中途半端な気持ちで、コレクション性の高いおもちゃを買わないことが重要です。絶対増えますから。できるだけ長く親しまれているような遊び、おもちゃをまず始めにそろえるべきです。
流行なんてどうでも良いんです。子どもはそれが本当に面白いものであれば、必ず気に入ります。
それから、男の子用のおもちゃとか女の子用のおもちゃとか、簡単に分けないほうが良いです。特にメイキングトイ系やおままごとはどちらが遊んでも楽しいです。体を動かして遊ぶようなものに男女の区別をするほうがおかしくありませんか?むしろ完全に男の子向けに作られていたり、女の子向けに作られているようなおもちゃがあるのなら、それは排除したほうが良いくらいです。プラモデルと手芸はモノづくりという点でどこが違うというのでしょうか。
作って遊ぶタイプのおもちゃ、例えばブロックなどは、できあがったら必ず壊してください。壊すのを嫌がるなら、写真にでもとって記念にして納得させて、必ず本人に壊させてください。このタイプのおもちゃは作ったら壊すところまでが遊びです。最初と同じところまで戻せば、片付きます。また、こういうことに子どものころから慣れておけば、大人になってから無駄に物をため込んでしまうようなこともなくなります。
飾り物なら、きれいに飾ってください。ほこりがかぶっているのは、飾っているとは言いません。飾れないなら、ケースにでもしまうか、ケースにしまったら使わないというなら捨ててください。あるいはほこりがついても目立たないように、天井にでもつるすか、高い場所に飾ってください。大事なコレクションと言いつつも、せいぜいその程度の扱いしかできないような物なんて、無くても同じです。
部屋を物理的に広げることは可能!
いかがですか?
これでも、まだ部屋を物理的に広げることは不可能だとお考えでしょうか。あなたはすでにこれらのことを実行していましたか?さらに工夫をしているなら、ぜひ私にも教えてください。大人の本気を出した秘密基地ごっこに終わりはありません!