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創作活動

アニメ動画一枚当たりの再生時間

パソコンでアニメを作るときに必ず疑問に思うのが動画一枚当たりの再生時間。3コマ打ちって何?フレームって何?フルアニメとリミテッドアニメ?簡単な考え方を紹介

まずはパラパラ漫画のおさらいから

ちょっと専門的な説明が多くなるので、アニメ作り初心者でいきなりこのページに来た人にはわかりにくいかと思います。

アニメにおけるフレーム数を考えるなら、パラパラマンガについて理解しておくと比較的楽です。パラパラ漫画が理解できると、フレームという言葉もすんなり入ってくると思います。

フレーム、コマはパラパラ漫画における一枚一枚の紙を指す言葉です。フィルムならその仕組みと作りからコマという言葉が似あいますし、ビデオならコマというよりはフレームという感覚です。

一枚あるいは一コマあるいは1フレームあたりの再生時間の話題です。

1秒当たり何枚?という計算の仕方をするのが一般的で、最近ではフレームレートの単位fps(frame per second)で表されることが多いです。逆に一枚当たり何秒?かを知りたければ、このフレームレートで一秒を割ると出てきます。

パラパラ漫画は自分の手と目が再生装置やテレビ画面だと思ってください。

1、ぱらぱらまんがが描かれた紙の束を手で持ちます。

2、紙をぱらぱらと素早く手でめくります。

3、ぱらぱらとめくられているパラパラ漫画を目で見ます。

動作を分解するとこうなります。

1、パラパラ漫画を持つ

これがアニメ制作ソフトなどで静止画を並べて動画を作る作業に当たります。

2、めくる

これが動画再生ソフトや制作ソフトの再生ボタンを押した状態です。注目したいのはめくる動作の速さが、動画一枚当たりの再生時間やフレーム数を決定している点です。

3、見る

テレビ画面を見ているつもりになっています。

動画一枚あたりの再生時間を決定する、一秒当たりのフレーム数であるフレームレートfpsを決定する行為は、どのくらいの速さで紙一枚をぱらぱらとめくろうかな?と考えるのと同じです。

フルアニメとリミテッドアニメについて

最適なフレーム数の基準を決める際は、おさえておきたい知識としてフルアニメとリミテッドアニメの違いがあります。

まだ現役ですが、昔は写真にフィルムを使っていましたね。テレビや映画にもフィルムを使っていました。アニメも映像ですのでフィルムを使っていました。映像フィルム一コマ一コマがパラパラ漫画になっていると考えるとイメージしやすいと思います。国や規格によって、一秒当たりに何コマ使って映像フィルムを流すのかが違いました。日本国内で一般的に使われていた規格では一秒につきフィルム24コマです。

フルアニメとリミテッドアニメの違いは議論になると長くなりますのでかなり省略します。とりあえずここでは、フルアニメはフィルム24コマの一コマ一コマに一枚一枚別のアニメ動画を使っているもののこととします。ようするに一秒につき24枚の動画が必要ということです。

ちょっと乱暴な言い方になってしまいますが、作っていた人が辛くてもう少し楽をしたかったし、さらには一秒に24枚も書いたらお金がかかりすぎたから、動画枚数を減らそうということになったのです。と言っても、一秒につきフィルム24コマというのは再生のための規格なので変えることができません。そこで、2コマや3コマに一枚のアニメ動画をあてることにしました。これが2コマ打ちとか3コマ打ちです。一コマ撮影して、同じ動画用紙のままでまた撮影する感覚です。フルアニメよりも動きが多少ぎこちなくはなるものの、見ている分には違和感を感じないのです。とりあえずこれがリミテッドアニメだと思ってください

リミテッドアニメではどの程度まで枚数を減らせるか試した結果、一秒につき動画8枚でも動いて見えることがわかった歴史があると、とりあえず理解すればオーケーです。これ以下の枚数だと動いているのではなくて、一枚一枚の止まった絵に見えてしまう印象です。

一秒につきフィルム24コマの規格に対して動画8枚使うとちょうどすべて3コマ打ちになります(8×3=24)。

一秒に8コマ使った3コマ打ちの動画にすると1秒当たりの動画の再生時間は0.125秒です(1/8=0.125)。

能面やわびさび文化のある日本では止め絵の方が受け入れられて、リミテッドアニメとの相性が良かったのです。日本のアニメ制作現場では長きにわたり一秒につき動画8枚の感覚が基準になっていたと、とりあえず理解しましょう。

動画一枚当たりの再生時間を決める

フルアニメはヌルヌルと動く感覚です。リミテッドアニメはカクカクと動く感覚です。

あなたが作りたいアニメ動画をヌルヌルと動かしたいならフルアニメに近づけます。カクカクと動かしたいならリミテッドアニメに近づけましょう。

ここで注意したいのが規格の問題です。

フィルムなら一秒につき24コマでした。これはフレームレートを一秒24フレームに設定しているということです。現在一般的に国内で使われている規格では一秒につき29.97フレームで約30フレームです。ただし、技術進化などの流れでフレームレートが30以上に変わるのかどうかは正直なところ私にはわかりません。

とりあえずヌルヌル動画を作りたければ一秒につき30枚近く絵を作り、カクカク動画なら8枚まで減らすと覚えてください。ちなみに30fpsの規格で8枚の動画だと4コマ打ちになります。何枚絵を作るのかがわかれば、1秒を動画枚数で割ると動画一枚当たりの再生時間が出ます。

1秒/1秒で使う動画枚数(ここではフレームレートも同じ意味です)=動画一枚当たりの再生時間で単位は秒

(NTSC)1/30=0.0333…

(PAL)1/25=0.04

(film)1/24=0.041666…

1/15=0.0666…

1/12=0.0833…

1/10=0.1

1/8=0.125

あとは一秒に何枚作れるかが問題ですね。枚数が増えればそれだけ負担が重くなります。

動画作成、再生ソフトでの数値の見方

動画作成アプリケーションによって一秒当たりの動画再生速度の決め方、見方に差があります。が、ここまで来るとどんな表示をされていても、どのように理解して使えばいいのかわかりますね。

だいたい以下のような設定、表示の仕方にわかれます。

1、フレームレート設定のタイムライン表示(マス目なし)

2、フレームレート設定のタイムライン表示(マス目あり)

3、フレームレート設定の画像表示

4、一枚の静止画ごとに再生時間個別設定方式

1、全体を通して一秒当たり何枚の動画を使うのかをフレームレートという項目で設定し、タイムライン上にキーフレームと呼ばれる動きの設定値を決めていくやり方で、でよく使われています。全体を30フレームにしてところどころにキーフレームを作成したり、8フレームにしてほぼすべてにキーフレームを打つようなやり方が使われます。

2、タイムラインがマス目表示になっています。フレームレートによって1秒に使うマス目も増えたり減ったりします。マス目はフィルムと見ることができます。24フレームにして3コマ打ちにしたり30フレームで4コマ打ち、あるいは8フレームにして1コマ打ちなどですね。やで見られる方式です。

3、に多いです。タイムライン(たいていマス目なし)上に静止画を配置すると画像がコマのように並びます。デフォルトで静止画一枚当たりの再生時間をフレーム数で決められ、それぞれの静止画像も再生フレームを変更できるという形をとっていることが多いです。たいていはフレームレートは標準の29.97で静止画像のデフォルト再生時間を4フレームあたりにしておいて、後で変えたいところだけ個々に変えるのが多いと思います。

4、がこの方式です。ほかとちょっと違っていて一枚の静止画ごとに一枚当たり何秒再生するのか決めます。24コマを3コマ打ち感覚だと1コマを0.125秒なのですが、秒単位設定で0.01秒単位まででしか設定できません。0.12とか0.13あるいは1/10フレーム感覚で0.10などとすることが多いでしょう。

図で説明してみた

できるだけわかりやすいように説明しようと心がけていますが、よけいこんがらかってしまった方もいるかと思います。面目ない。○は動画の入るところで、→は前の動画がそのまま入ります。

図1,フィルムにおける1コマ打ち(一秒当たり24枚の動画を使う)

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

24fps。一枚当たりの動画再生時間は約0.04秒(ヌルヌルのフルアニメ)

図2,フィルムにおける2コマ打ち(一秒当たり12枚の動画を使う)

○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→

12fps。一枚当たりの動画再生時間は約0.08秒(ちょっと省力化したフルアニメ)

図3,フィルムにおける3コマ打ち(一秒当たり8枚の動画を使う)

○→→○→→○→→○→→○→→○→→○→→○→→

8fps。一枚当たりの動画再生時間は0.125秒(カクカクだが動いて見えるリミテッドアニメ)

図4,ビデオにおける1コマ打ち(一秒当たり30枚の動画を使う)

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

30fps。一枚当たりの動画再生時間は約0.03秒

図5.ビデオにおける2コマ打ち(一秒当たり15枚の動画を使う)

○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→○→

15fps。一枚当たりの動画再生時間は約0.06秒

図6,ビデオにおける3コマ打ち(一秒当たり10枚の動画を使う)

○→→○→→○→→○→→○→→○→→○→→○→→○→→○→→

10fps。一枚当たりの動画再生時間は0.1秒

図7,ビデオにおける4コマ打ち(一秒当たり約8枚の動画を使う)

○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→○→→→

8fps。一枚当たりの動画再生時間は約0.125秒。2秒分でつじつま合わせている感じです。

どんなもんでしょうかね。自分でも合っているのかどうか不安になってきました。

日本のリミテッドアニメの場合、単純にすべて3コマ打ちにしたり4コマとか2コマとかにしないで、止めて省力化を図っているところもあれば、フルに近い枚数入れることもあるので、むしろこのように整然と動画を入れることは珍しい気もします。気にするのはやはり、トータルで動画を何枚に抑えるのかとか、次の動画までに何秒開けるかとかそんな時でしょうか。あるいは出来上がった動画をネットで流す時にどのくらいフレームレート落とすかとか、割と面倒くさい話がどんどん持ち上がってきて収拾がつかなくなりそうです。そもそもすべてに絵を入れられるのであれば、あまり考えなくても済む話なのですがね…。

作成者: 真田夕起

koyukaisa.work」管理者の真田夕起(サナダ ユウキ)です。

北海道札幌市白石区に住む専業主夫として、妻(看護師)と3人の娘(大学2年生、専門学校1年生、小学4年生)と一緒に暮らしています。家事や育児、教育、遊び、創作について、男目線からのユニークな視点で発信しています。

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趣味:
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ほぼ一年中、花粉や埃、ダニ、猫などに悩まされています。特に春が辛く、果物(特にりんご、桃、さくらんぼ)や豆乳にも反応します。抗ヒスタミン薬と解熱・鎮痛薬が手放せません。新型コロナウイルスによるマスク生活が意外にもアレルギー対策に効果的で、今では外出時にマスクが欠かせません。

その他:
・牛乳が大好きですが、温めないと消化が難しいです。
・幼少期は運動が好きでしたが、最近は運動不足で体を痛めることが増えました。ぎっくり腰をきっかけに、腹筋を意識するようになりましたが、さらに腰痛対策としてEMS、ウォーキング、ストレッチを取り入れています。
・基本的にインドア派ですが、ガーデニングや外でのバーベキューが好きです。折り紙、ブロック、プラモデルも楽しんでいます。

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