アニメーターと呼ばれる人たちの多くが首にストップウォッチをぶら下げているのはなぜなのか紹介します。
よりリアルな動きを目指して
突然ですが、アニメは一秒間に何枚もの絵を流すことによって絵が動いているように見える「錯覚、錯視などのいわゆるダマし絵」によって作られています。とにかく動きの連続絵を流せば、動いては見えます。
が、より説得力のある、「動き」を見せようと思うなら、絵の上手さも重要ですが、それと同じくらい「動きのタイミング」も重要になるのです。
例えば、「え、何?」と振り向く時と「み~た~な~」と振り向く時では、振り向き始める時から、振り向き終わるまでの時間は違いますね。アニメーターは動きにかかる時間を具体的に「何点何秒」とストップウォッチで計って出すのです。頭の中で動きをイメージしながら計ることもあれば、自分や他の誰かが実際に演技して計ることもあります。あとは演技にかかった時間通りの動画を描けば良いというわけです。
音楽のタイミングに合わせるなどではこの限りではありませんが、ストップウォッチで動きの時間を計ることで、よりリアルな演技を出しているのです。
生活上の必須アイテム
また、アニメ業界は一般的に不規則な生活を送っている方が非常に多いです。
真夜中の作業も珍しくありません。そんな時にはおなかが空き、夜食が欲しくなることもあります。金銭的に余裕のない人も多いので、カップラーメンは強い味方です。カップラーメンはカップにお湯を入れてから3分あるいは5分間待つ必要がありますね。そんな場合でもストップウォッチがあれば、正確に計ることができますし、固ゆで、やわらかめも自由自在です。
そのような理由から、アニメーターの首には常にストップウォッチがかけられているのです。ストップウォッチはアニメーター必須の道具の一つと言って良いでしょう。