アニメ動画を描くために必要なタップについての話題です。持っていない人は最初に何個そろえるべきか、説明します。
最低でも一本は絶対に必要
アニメーションを作るために必要な道具がタップです。
タップとは、金属でできた平らな板で、動画用紙を固定するための3つの凸状固定具がついている物です。アニメは絵の「ズレ」を利用して作るのですが、意図していない「ズレ」は単なる「ブレ」であり命取りとなります。重ねた紙同士のズレをどうやって無くすかという、問題解決のために生み出された道具がタップです。
紙同士のズレを無くすというよりも、タップという共通規格に紙を「強制的に」合わせて止めるという方が適当でしょう。極端な話、いくら下の紙と上の紙がずれていようが、構わないのです。タップによって固定さえしていれば、完成した動画はズレません。
とにかく、これがないと、アニメを作ろうと思ったところで話になりません。ですから、作画をするために最低でも一本は必要です。グループで作るなら人数分のタップを用意しましょう。
タップ自体の厚みや価格でいくつか種類があります。使いたい用途や価値観で選んでください。
スキャン用に一本必要
アニメは動画用紙に描いたら終わりではありません。
たとえばDVDにしてとかインターネット動画共有サイトで、自分あるいは誰かに見せることになりますね。そのためにはテレビやモニターの画面に映せる形にする必要があります。現在一般的に、パソコンに動画を取り込んで…というのがほとんどです。その際に使うのが、スキャナです。ここにもタップが一本必要になります。せっかく動画をタップで固定して作画したのに、スキャンの際にタップを使わなかったら、何の意味もないです。
ただタップを取り付けた動画をスキャナに乗せてスキャンすればよいわけではありません。それだとスキャンされた画像のタップ位置がずれてしまいます。どうするのかというと、両面テープなどを使用してスキャナに「がっちりと」タップを固定させて使うのです。
ちなみにスキャンされた画像を一枚一枚トリミングしてしまうと、やはりズレてしまいます。トリミングというのは写真用語で画像を切り取る作業です。同じ大きさでスキャンしてください。タップ規格でスキャンされた同じ大きさの画像ができあがるので、取り込まれた動画はズレないというわけです。ということで、スキャナにタップを常時固定しておく必要がありますので、もう一本スキャナ用にタップを用意しましょう。
つまり、アニメを作ろうと思うなら、最低でもタップが2本は必要だということになります。
スキャナ対応タップも出回っていますが、すべて普通型でもなんら問題はありません。対応製品を選ぶかどうかは、やはり価値観が重要です。