「もっと若いときに勉強しておけば…」「勉強はやっぱり必要」「ただで、しかも好きなだけ勉強させてもらえた学生時代はどれだけありがたいことだったのか」と悔やんでいる私。親にはあまり勉強しろと言われた記憶がなく、言われないことをいいことになまけ性格も加わって勉強せずに学生時代を過ごし、今現在になって大後悔、勉強の大切さを痛感しています。我が子たちに自分と同じ後悔だけはして欲しくないので、ある程度の「勉強しろ」は必要なのかなぁと思っているんですけど、一番大切なのは「本人のやる気」ですよね…。やる気を出させるために学習塾に通わせるべきかと悩んだのですが、月謝の高さに驚きました。
月2万なんて払えない
たまたま見た学習塾のチラシ。
学習塾のチラシって、いつもは特別講習とか全国模試とかしか掲載していないことが多いのですが、新学期が近いせいかその日のチラシには通常授業料金が載っていました。
中学3年生、月謝2万越えなんですね…。週3回、1回60分程度の授業で、この価格。高いのか安いのか人それぞれですけど、少なくとも我が家では「高い」です。とても払えません。私は1万円切るか1万円台くらいで各社競い合っているのかくらいに考えていて、それでも「うちには中学生2人いるし、無理だな」と思っているくらいだったので、もう絶対に無理で払えない金額でした。
月1万なくてもできること
月2万、我が家だと2人分で月4万ですよ。
これだけあったら一体どれだけのことができることか。「塾に通わせられるんじゃね?」という突っ込みはとりあえず置いといて、月4万円でできることってかなりありませんか?年間48万円です。週3と言わず毎日で1回3時間くらい一生懸命勉強できて、さらに成績も上がるっていうならそんなもんなのかもしれないかなぁと考えてあげてもいいかもしれなくもないです。けど、学習塾に行けば必ず成績が上がるってわけでもないですよね。本人が嫌々に行くようだと学校の授業や宿題に加えて塾の授業の準備だの宿題だので手が回らなくなって、何もかも嫌になっちゃってさらにやる気低下を招いた挙句、成績下がりました~↓なんてこともざらにあって、それこそ目も当てられない結果になる…そんなことに4万?
まったくもっておそろしい博打です。
そんなにお金がかかるなら、もっと有意義なことに使いたい。例えば塾に通わせるがために親が無理してでも仕事して精神的に余裕がなくなるような生活はしたくないし、人生の中でそんなに長くはない子どもと一緒の生活を「あなたのためにこれだけ私たちは時間を犠牲にして働いて塾に通わせてあげてるのよ」的なギスギスした気持ちを自分で感じながら、そして子どもにも感じさせながら過ごすなんてまっぴらごめんです。
そんなにお金をかけなくても、もっと何ていうか結果の出るやり方とかを選べるんじゃないか?と考えました。例えば年間通して使えるような参考書や問題集買ったとしても、月4万どころか年間でさえ4万円ももかからないし、それらを毎日コツコツと続ければ、塾より効果が出るんじゃないでしょうか。
やる気が大事
勉強することは大事なんです。
けれど、本人が必要性を感じて、さらにやる気になってくれないと、たとえ一流の家庭教師をつけたところで効果はない、とも私は考えています。とにかく本人の主体的行動がないと始まらないですよね。
別に勉強が必要になる理由はどうでもいいです。そもそも中学生にもなると周りが自然と勉強勉強という雰囲気になるから、「勉強は必要なんだろうなぁ」くらいにはほぼ誰でも感じてるでしょう。とにかく勉強の必要性は誰かが言うまでもなく本人が一番わかっているんだと思います。で、少しでも必要性を感じているならそれでよしとします。
問題は、やる気です。
勉強を行動に移すくらいのやる気、これを出すのが難しいのではないでしょうか。「いや、勉強しなきゃダメだとは思っているんだけどさ、学校から疲れて帰ってくるじゃん?だからなかなか勉強に取り掛かれなくって、結局その日勉強できないことが多くてさ、で、そのまま勉強しないのが続いて学生時代終わったんだよね」みたいなの多くありませんか?「よし、勉強するぞ」っていう気持ちを出してから、さらに実際に勉強という行動に移すというのは、かなりのやる気を必要とするんじゃないかと思います。
塾に行くとやる気が出る、というのであれば塾の効果はあるかもしれません。でもこういう効果を親が期待して行かせようとするのは間違ってますよね?本来であれば、やる気があるから塾に行くわけで、逆なんですよ。家で勉強ができるけれどもっと勉強がしたい、だから塾に行く、塾に行くとさらにやる気が出る、そして成績も上がる、だから塾通いを続けたいというなら塾に行く価値がありますよ、きっと。でも、勉強の必要はわかっている、でも家だと勉強する気がなかなか起きない、そして実際勉強しない、それなら塾にでも行かせるよ!で、果たして結果が出るのかどうか…。無理強いすれば余計やる気を失うようなお年頃でもあるし。やる気を出させるために塾に行かせるのは本末転倒です。
それから、塾に行ってわかりやすい授業を聞くと、その時にはわかった気にはなりますけど、それだけじゃあ結果は出ませんよね。身につけるためにはどうしても反復練習が必要になります。目をつぶっていても答えを書けるくらいに飽きるほど何回も繰り返して同じような問題を解くためには自ら努力することが求められるわけで、これは塾に行っているからと言ってできることではありません。
だから、なにがなんでも塾ありきから考えるのではなくて、やる気を出してもらうにはどうすればいいのか?を考えるべきで、とにかく勉強という行動を起こさせるだけのやる気を出す方法、引き出す方法が必要なんじゃないか、と私は考えました。
ごほうび効果ならばどうか?
突然ですけど、ダイエット続けるのって難しくありませんか?
私はできません。それはどうでもいいんですけど、一般的にもダイエットを続けるのは難しいことだ、と考えられていますよね。一時的なダイエットは結構できても、それを一生続けていくのがとっても難しいです。ダイエット、どうすれば続けることができるか?成功させられるか?といろいろな策が考えられていますが、
- なぜダイエットが必要なのか明確にする
- 長期的な計画を立てる
- 長期的計画に基づいて中期的→短期的計画を立てる
という、まず初めに的なものから、さらにそれを続けるために、
- 計画したことを実行しているか記録する
- 多少計画通りに体重が減らない時期が来ても、そういう時期だと思って気にしない
のほかに、
- 「計画通りに進められたら、自分に対してごほうびをあげる」
というものがあります。ごほうびと言ってもちょっとしたモノやコトでよく、「よし、また頑張って続けていこう!」と思えるものであれば何でもオーケーです。このごほうび効果があると熱中して続けられることは、ゲームでも実証されています。なぜ、たとえば敵を倒すという単純な作業をするだけの遊びに多くの人が熱中できるのか?それは敵を倒すことで経験値が上がったり、お金がもらえたり、点数が上がったりという「ちょっとしたごほうび」があるからです。やった結果がすぐにわかりやすく反映されるからですね。さらにごほうびの積み重ねで自分が確実に成長していき、最初のころは歯が立たなかったような敵に立ち向かうことができるようになる、最終的には強力なボスでさえも軽々と倒せるだけの実力を持つことができるという「自分の成長ストーリー」をコントローラーや画面操作といった簡単な操作で手軽に体験できるからです。
私は、ごほうび効果、勉強のやる気を出し続けるためにも利用すればいいんじゃないだろうか?そのためには何がよくて、具体的にどうしたらいいだろうか?と考えました。
子どもに払えばいいんじゃね?
私は、勉強時間をおこづかいに反映させればいいのでは?と考えました。
ようするに勉強するならお金をあげるよ、という一番わかりやすい方法です。善悪はともかく、「お金くれるんなら誰でも楽勝で勉強するわ、コンチクショー!」って思う人が大半だと思います。じゃあ、やってもらおうか、ということですね。いわゆるアメです。
ただし、それだけだと「勉強すればおこづかい増えるからラッキー」くらいにしかならないので、もう少し切羽詰まった感が欲しいです。物語の主人公を動かすためには追い立てる必要がありますから。ということで、勉強しないとおこづかいが足りなくなる状況を設定することにしました。「勉強しないと、おこづかいが足りなくなって困る」と思うと余計に勉強できます。いわゆるムチです。
でも、勉強だけがおこづかいをあげる理由ではないので、「元気に生きててくれてありがとう、三女の面倒を見てくれてありがとう」ということなども含め、最低賃金みたいなものは設定することにしました。
あとは、金額の微調整です。子どもとの話し合いの過程と我が家の子どもたちの性格を考えると、「やればやっただけもらえるなら、がんがん勉強しまくって稼ぎまくる」とはならず「足りない分だけもらえば、あとは勉強しなくてもいい」となる可能性のほうが高い(特に次女が)ので、「勉強しないと明らかに足りなくて、それなりにすればそれなりかそれ以上にもらえるけれど、しまくったからと言って稼ぎまくれるというほどにはもらえない」くらいの金額になるようにしました。
おこづかいが足りなくなる状況をあえて作り出すために、今まで家から出していた学校で使うノート、シャープペンの芯とか消しゴムなどの消耗学用品のほか、髪をまとめるためのゴムやピンといった消耗品類もおこづかいで購入してもらうことにしました。そんなのウチでは当たり前という家庭も多いと思いますが、私は4歳の三女を育てるのに気を取られていて、小学生のおこづかい気分のままであげ続けていたことに今さら気づいたんです。中学生だし、まあこれくらい出してもらって少しずつ自立心を養っていかないと親としてはダメダメですね…。参考書や問題集類はおこづかいで買わなくちゃいけないなら買わない、となる可能性がものすごく高く、でもそれだと困るので今まで通り家から出すことにしました。衣服代となると、金額が跳ね上がってしまうので今まで通り家から出すことにしましたが、靴下やタイツは地味ながらも結構な消耗品なうえに、自分できっちり管理してもらわないと買い物が面倒なのでおこづかいから出してもらうことにしました。
結局、どうせお金がかかるなら他人に払うより子どもに払う、ことを選んだだけなんですけれど、塾の月謝よりもはるかに安くてすむし、さらにやる気も出るのではなかろうか!と考えました。実際の効果はこれから何か月かかけて見極めなくてはいけないのですが、良い結果が出ることを望みます。