子どもにおもちゃを買い与えるとき、ちょっと悩むのが対象年齢です。対象年齢に達している場合はあまり悩まず、興味を示せば買ってあげようかなと財布と相談するのですが、問題になるのが対象年齢に達していない場合。たしかに子どもによって個人差があるのは事実なので、「うちの子になら今くらいから買ってもよいのでは?」と思うこともあります。そんな時にどうしたらよいのか一つの考え方を紹介します。
基本的に対象年齢は守るべき
結果を言ってしまうと、これに尽きてしまって、はい終わりなのですが、なぜなのかについて考えます。
我が家には現在小学校6&5年長女次女と2歳三女の三人構成姉妹がいます。そのため、三女には対象年齢以上のおもちゃ類がゴロゴロとあります。上二人のものに興味を示さないはずはなく、目を離したすきにいつの間にか触っていたり、遊んでいることもあります。あれもこれもダメダメ言うのもなんだし、これなら遊ばせてもよいかな?と思うものについては与えている、これは絶対ダメというものは、何とかして三女の手の届かないところ、かつ我々の手が届くところを探して収納という感じです。まあそれでも三人一緒に遊んでいるうちに、いつの間にか三女も勝手に遊んでもよいものとして認識されてしまうことがあるので、なかなか気苦労絶えません。
さて、そんな中で三女の遊び方を観察していると、対象年齢に達していなくても遊べるものは遊べるし、遊べないものは遊べないものがある、ということがわかります。じゃあ、遊べそうなものは与えてもよいのではないか?と思いがちなのですが、そうとも言い切れません。確かに遊んでいるときは遊んでいるのですが、つねに親が予想するそのおもちゃの遊び方をするとは限らないんです。
ええっ?!それってストローなの??
例えば、マグネット式のお絵かきボード。絵を描くときは描いているんですよ。絵といってもまだぐちゃぐちゃで、ようやく目、目、口が描けているのか描けていないのかくらいなものです。そこが可愛らしいところでもあるのですけど。ところが、お絵かきボードをお絵かきボードとして遊んでいないときがあるんです。特にペン。いつの間にか、おままごとのストローとして使われているんです。完全に予想外です。で、口にくわえて遊んじゃっている。単なるくわえる真似で終われば問題ないんですが、真似じゃなくてパクっと…。汚い、とかそういう問題じゃなく、もしもくわえながら歩き回って転んで…ということを考えると超危険な行為ですよね。真似だけだよーと教えても、やはりまだくわえちゃってます。ちょうどお絵かきも楽しくなっているのに取り上げるわけにもいかず、仕方ないので一度外していたヒモをまた付け直してボードとペンが別々にならないようにしました。
手持ちのもので日常生活をなんとか再現しようとする想像力とでもいうのか、毎度のことながら見ていて飽きない…。
自己責任であきらめられる?子どもの命
子どもは大人が予想もしないようなおもちゃの使い方をします。その柔軟さにはすごいなぁと驚くし、つぶしてはいけないとも思うのですが、おもちゃにとって想定外の使い方をすることで、命に危険がおよぶ可能性もあるということも忘れてはいけないことですよね。想定外の使い方をしているときに、言って聞かせれば良いというのでは遅いわけで、言わなくてもわかっていてもらわないと困るんです。事故が起こってからじゃ間に合わないし、想定外の使い方をさせて起こった事故は当然「自己責任」ですよ。
対象年齢はこのくらいなら楽しく遊べるだろう、だけで決められているわけではなく、保護者が子どもに使い方を説明しなくても安全な遊び方が当然わかっているという年齢である、ということも配慮されています。
おもちゃに対して、大人が予想もしない遊び方を考え出し、創造的に遊ぶ、のは構わないんです。むしろどんどんやってくれと言うべきかもしれません。決められたことしかできない、遊び方が固定されたおもちゃなんて、いらないんです。とは言っても、基本的な遊び方を親が一応説明するくらい問題じゃないんですよ。けれどそれ以降の遊び方、いかにしてそのおもちゃを使って楽しく遊ぶのかは、子どもの領分です。ただし、大人にとって予想外の遊び方でも、それは安全じゃなくちゃダメなんです。と、これについても多少の危険はあって当然なんですけど、そうではなくて、「それは死ぬだろ」というところまで行っちゃダメってことです。
危険な綱渡りは試しても、その先に何があるのかは大人が言わなくてもわかってなくちゃダメなんです。そういうのも含めての対象年齢ですよね。
年の離れた兄弟姉妹がいると、対象年齢と言ってられない状況もありますし、あとはプレゼントでもらっちゃうなんてこともあります。とにかく排除する!というわけにもいかないのが事実です。ただし、事故が起きたら責任はすべて保護者であるということも忘れずに、おもちゃを購入するときは、できるだけ対象年齢は守っていきましょう、という感じです。